低炭素型の行動変容を促す情報発信(ナッジ)等による家庭等の自発的対策推進事業
府省庁: 環境省
事業番号: 0048
担当部局: 地球環境局 脱炭素ライフスタイル推進室 地球温暖化対策事業室
事業期間: 2017年〜2022年
会計区分: エネルギー対策特別会計エネルギー需給勘定
実施方法: 委託・請負、補助
事業の目的
①日本型の行動変容モデルを構築し、地域連携により社会課題の解決・地域循環共生圏の具体化を図る。
②ナッジ(そっと後押しする)やブースト(ぐっと後押しする)等の行動インサイトとAI/IoT等の先端技術の組み合わせにより、省エネ等の効果的な行動変容を促進。人々が選択し、意思決定する環境をデザインし、それにより行動をもデザインすることで、低炭素型製品・サービス・ライフスタイルのマーケット拡大を図る。
③自家消費される再エネにCO2削減価値を創出し、当該価値を取引するプラットフォームを実用化する。
事業概要
近年欧米では行動科学の理論に基づくアプローチ(ナッジ(nudge:そっと後押しする)等)により、国民一人ひとりの行動変容を(1)情報発信等を通じて直接促進し、また、(2)社会システム等の外部環境の変化を通じて間接的に促進して、社会システムやライフスタイルの変革を創出する取組が政府主導により行われ、費用対効果が高く、対象者にとって自由度のある新たな政策手法として着目されており、環境分野においても国民各界各層が環境配慮に価値を置き低炭素社会の構築を実現するための取組等に適用が進められているが、我が国への適用や効果の持続可能性については検証が必要である。本事業では我が国に適用可能なエネルギー消費に係る行動変容モデルを構築し、展開、実用化を通じて、環境負荷低減に繋がる低炭素型の行動変容を促し、家庭・業務その他部門におけるエネルギー消費量及びCO2排出量を徹底的に削減する。
(1)ナッジ等を活用した家庭・業務・運輸部門等の自発的対策推進事業
CO2排出実態に係るデータ(電力、ガス、燃料の使用等)を収集、解析し、個々にパーソナライズして情報をフィードバックし、自発的な低炭素型の行動変容を促す等、CO2排出削減に資する行動変容のモデルを構築。地方公共団体との連携の下、当該モデルの持続的適用可能性の実証や我が国国民特有のパラメータの検証を実地にて行う。
(2)ブロックチェーン技術を活用した再エネCO2削減価値創出モデル事業
これまで十分に評価又は活用されていなかった自家消費される再エネのCO2削減に係る環境価値を創出し、当該価値を低コストかつ自由に取引できるシステムをブロックチェーン技術を用いて構築し、実証する。
予算額・執行額
※単位は100万円
年度 | 要求額 | 当初予算 | 補正予算 | 前年度から繰越し | 翌年度へ繰越し | 予備費等 | 予算計 | 執行額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017 | - | 2,000 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2,000 | 1,889 |
2018 | - | 3,000 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3,000 | 2,785 |
2019 | - | 3,000 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3,000 | 2,621 |
2020 | - | 3,000 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3,000 | - |
2021 | 2,700 | - | - | - | - | - | - | - |
成果目標及び成果実績(アウトカム)
(1)事業期間を通じてモデルを構築することにより、事業終了後の令和12年度において3,712,173t-CO2の削減を目指す。
CO2排出削減量 (目標:2030年度に3712173 t-CO2)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2017 | - t-CO2 | - t-CO2 |
2018 | - t-CO2 | - t-CO2 |
2019 | - t-CO2 | - t-CO2 |
活動指標及び活動実績(アウトプット)
ナッジ等を活用し実証した地域数
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2017 | 5 地域 | 7 地域 |
2018 | 6 地域 | 8 地域 |
2019 | 6 地域 | 10 地域 |
ブロックチェーン技術を活用したシステムの検討件数
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2017 | - 件 | - 件 |
2018 | 2 件 | 2 件 |
2019 | 2 件 | 3 件 |
主要な支出先
年度 | 支出先 | 業務概要 | 支出額(百万円) |
---|---|---|---|
2019 | 日本オラクル株式会社 | 生活者・事業者・地域社会の「三方良し」を実現する日本版ナッジモデルの構築 | 950 |
2019 | 株式会社電力シェアリング | 自家消費される再エネCO2削減価値の地方部等におけるCtoC取引サプライチェーン検討事業 | 477 |
2019 | 株式会社サイバー創研 | Big Bang InnovationによりSDGs&Beyondの実現を目指すナッジ実証事業 | 300 |
2019 | 楽天グループ株式会社 | 国民最大級の消費者プラットフォームを活用したナッジ実証事業 | 300 |
2019 | デロイトトーマツコンサルティング合同会社 | 家電・自動車等利用に関するナッジを活用した低炭素型行動変容モデルの構築 | 200 |
2019 | 株式会社電通 | エネルギー事業者側で発生するデータ抽出・転送、送付対象世帯からの問合せ対応等 | 140 |
2019 | 楽天グループ株式会社 | スマートフォンアプリを活用した地域コミュニティの活性化及び低炭素行動におけるナッジ効果検証事業 | 123 |
2019 | デジタルグリッド株式会社 | デジタルグリッド技術を用いた自家消費される再エネCO2削減価値の事業者向け取引・決済システム検討事業 | 119 |
2019 | 国立大学法人京都大学 | 多様な価値観を反映したパーソナル・ナッジの開発と社会実装 | 63 |
2019 | 株式会社メトリクスワークコンサルタンツ | 省エネ行動促進のための行政窓口を通じたナッジ型情報提供の広域展開実証事業 | 46 |
2019 | 有限責任監査法人トーマツ | アプリ改修・データ収集 | 40 |
2019 | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 | 地方公共団体との連携によるナッジ活用モデルの確立と地域循環共生圏の実現 | 37 |
2019 | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 | 調査設計、データ分析 | 30 |
2019 | 株式会社たきコーポレーション | フィールド実証実験整備 | 26 |
2019 | 楽天モバイル株式会社 | スマートスピーカーの追加機能開発 | 23 |
2019 | 株式会社ビックカメラ楽天 | 環境配慮型商品の購入切替えに関する省エネラベル掲載 | 20 |
2019 | 凸版印刷株式会社 | 業務整理関連 | 12 |
2019 | 北陸電力株式会社 | データ抽出・転送、送付対象世帯からの問合せ対応等 | 11 |
2019 | 関西電力株式会社 | データ抽出・転送、送付対象世帯からの問合せ対応等 | 11 |
2019 | 東京電力エナジーパートナー株式会社 | 業務整理関連 | 8 |
2019 | 株式会社エナリス | ナッジ等による再エネ自家消費環境価値取引の普及拡大事業 | 7 |