二酸化炭素回収技術高度化事業
府省庁: 経済産業省
事業番号: 0453
担当部局: 産業技術環境局 環境調和産業・技術室
事業期間: 2010年〜2014年
会計区分: エネルギー対策特別会計エネルギー需給勘定
実施方法: 委託・請負
事業の目的
二酸化炭素回収・貯留(CCS)は二酸化炭素の排出削減効果が大きく、地球温暖化対策の重要な選択肢の一つとして期待されているが、CCSの実用化に当たっては実施に要するコストの6割以上を占めるCO2の分離・回収に係るコストの低減が課題となっている。
このため、CCS技術の実用化に向けて、CO2の分離・回収コストを大幅に低減する技術の研究開発を実施する。
事業概要
本事業では、CO2の分離・回収コストを大幅に削減するため以下の技術開発を実施する。
(1)二酸化炭素固体吸収材等研究開発事業
CO2の分離・回収技術の一つである化学吸収法に関して、高効率な回収が可能なアミン基を固体に担持した新規の固体吸収材の開発や、固体に担持する化学吸収液の評価を行う標準的な手法を開発する。
(2)二酸化炭素分離膜モジュール研究開発事業
石炭ガス化発電等で発生する比較的高い圧力を有するガスからCO2を分離・回収するのに有効な分離膜技術を開発する。
予算額・執行額
※単位は100万円
年度 | 要求額 | 当初予算 | 補正予算 | 前年度から繰越し | 翌年度へ繰越し | 予備費等 | 予算計 | 執行額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2012 | - | 480 | 0 | 0 | 0 | 0 | 480 | 475 |
2013 | - | 402 | 0 | 0 | 0 | 0 | 402 | 402 |
2014 | - | 702 | 0 | 0 | 0 | 0 | 702 | 702 |
成果目標及び成果実績(アウトカム)
(1)二酸化炭素固体吸収材等研究開発事業 ①CO2吸着量5mol/kgの固体吸収材を開発する
(1)二酸化炭素固体吸収材等研究開発事業 ①固体吸収材のCO2吸着量
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2012 | - mol/kg | 5 mol/kg |
2013 | - mol/kg | - mol/kg |
2014 | - mol/kg | 5 mol/kg |
(1)二酸化炭素固体吸収材等研究開発事業 ②プロセスでのCO2回収エネルギーについて、1.5GJ/t-CO2 以下を目指す ※平成25年度はシミュレーション値、平成26年度はシミュレーション結果を試験装置により検証した値。
(1)二酸化炭素固体吸収材等研究開発事業 ②プロセスでのCO2回収エネルギー ※平成25年度はシミュレーション値、平成26年度はシミュレーション結果を試験装置により検証した値。
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2012 | - GJ /t-CO2 | 2.5 GJ /t-CO2 |
2013 | - GJ /t-CO2 | 2 GJ /t-CO2 |
2014 | - GJ /t-CO2 | 1.5 GJ /t-CO2 |
(2)二酸化炭素分離膜モジュール研究開発事業 ①IGCCを模擬した試験条件で分離膜のCO2/H2の選択性125を目指す ※平成24,25年度は、中圧の試験条件、平成26年は、IGCCを模擬した高圧の試験条件での数値とする。
(2)二酸化炭素分離膜モジュール研究開発事業 ①分離膜のCO2/H2の選択性 ※平成24,25年度は、中圧の試験条件、平成26年は、IGCCを模擬した高圧の試験条件での数値とする。
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2012 | - - | 100 - |
2013 | - - | 125 - |
2014 | - - | 125 - |
(2)二酸化炭素分離膜モジュール研究開発事業 ②IGCCを模擬した試験条件で分離膜のCO2透過について、3×10^(-10)を目指す ※平成24,25年度は、中圧の試験条件、平成26年は、IGCCを模擬した高圧の試験条件での数値とする。
(2)二酸化炭素分離膜モジュール研究開発事業 ②分離膜のCO2透過 ※平成24,25年度は、中圧の試験条件、平成26年は、IGCCを模擬した高圧の試験条件での数値とする。
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2012 | - 10^(-10) m3/m2sPa | 1 10^(-10) m3/m2sPa |
2013 | - 10^(-10) m3/m2sPa | 3 10^(-10) m3/m2sPa |
2014 | - 10^(-10) m3/m2sPa | 3 10^(-10) m3/m2sPa |
活動指標及び活動実績(アウトプット)
①論文数、論文の被引用件数
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2012 | 2 件 | 1 件 |
2013 | 2 件 | 10 件 |
2014 | 4 件 | 8 件 |
②特許(出願)件数
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2012 | 2 件 | 7 件 |
2013 | 2 件 | 4 件 |
2014 | 2 件 | 2 件 |
主要な支出先
年度 | 支出先 | 業務概要 | 支出額(百万円) |
---|---|---|---|
2014 | 次世代型膜モジュール技術研究組合 | 石炭ガス化発電等で発生する比較的高い圧力を有するガスからCO2を分離・回収するのに有効な分離膜技術の開発 | 400 |
2014 | (公財)地球環境産業技術研究機構 | CO2の分離・回収技術の一つである化学吸収法に関して、高効率な回収が可能なアミン基を固体に担持した新規の固体吸収材の開発およびプロセスシミュレーション技術の高度化手法の開発 | 302 |
2014 | 日鉄住金テクノロジー株式会社 | 高圧連続試験によるCO2分離膜性能確認作業外注一式 | 21 |
2014 | 川崎重工業株式会社 | RITE固体吸収材用吸収液の実用化に向けての評価試験 | 21 |
2014 | NSプラント設計株式会社 | 膜分離システム検討のシミュレーション解析業務 | 18 |
2014 | プレインエンジニアリング株式会社 | 膜分離システム検討の計画評価業務 | 13 |
2014 | 株式会社日東分析センター | 硫化水素曝露後のガス分離膜の素材評価の分析外注一式 | 12 |
2014 | 株式会社ナード研究所 | DIPA-TEPAの合成等 | 12 |
2014 | 株式会社KRI | 石炭火力発電所における蒸気および廃熱有効利用に関する検討 他 | 10 |
2014 | 大阪油化学工業株式会社 | テトラエチレンペンタミン(TEPA)主要成分の蒸留分離 | 9 |
2014 | 東洋エンジニアリング株式会社 | 固体吸収材のプロセスシミュレーション作業 | 9 |
2014 | 日鉄住金テクノロジー株式会社 | 硫化水素を含む複合ガスによる膜素材、膜および膜エレメントの曝露試験外注一式 | 7 |
2014 | 株式会社ウエイヴエンジニアリング | CO2回収型発電システムに関するプロセスシミュレーション計算作業 | 6 |
2014 | 株式会社東京エネシス | CO2分離膜IGCC実ガス曝露試験作業外注費 | 5 |
2014 | 株式会社Transition State Technology | MD法およびQM/MC法を用いたアミン-CO2系の溶媒和構造および物性の計算解析作業 | 5 |
2014 | 株式会社日東分析センター | アミン吸収剤の分析 | 5 |
2014 | 九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所 | 新規反応促進触媒の開発 | 3 |
2014 | 株式会社 ネットス | 炭酸ガス分離膜技術に関する技術動向調査外注一式 | 1 |
2014 | 株式会社MCエバテック | 細孔構造評価 | 1 |