包括的な国際資源管理体制構築事業
府省庁: 農林水産省
事業番号: 0270
担当部局: 水産庁 資源管理部国際課
事業期間: 2015年〜2019年
会計区分: 一般会計
実施方法: 委託・請負
事業の目的
かつお・まぐろ類やさんま、底魚等の水産資源は、海域ごと等に設置される地域漁業管理機関による資源管理が行われている。本事業の最終目的はこれらの水産資源を持続的に利用し、国民に安定供給することにあるが、一部で資源管理の効果を損なうＩＵＵ（違法、無報告、無規制）漁業等が問題となっている。このため、我が国は、責任ある漁業国・市場国として資源管理措置を着実に実施するとともに、輸入管理を適切に行うことで、資源の持続的利用の確保及びＩＵＵ対策の強化を主導するため、本事業を実施する。
事業概要
以下を内容とする委託事業を実施する。
①資源評価の基礎となる漁獲情報の収集のため、指定漁業の許可及び取締り等に関する省令に基づき提出される漁獲成績報告書の迅速かつ確実な集計・分析を実施する。
②地域漁業管理機関の保存管理措置を国内担保するため、指定漁業の許可及び取締り等に関する省令に基づくVMS（衛星船位測定送信システム）による漁船位置情報の報告に加え、VMSを活用したリアルタイムの漁獲情報の集計を実施する。
③地域漁業管理機関の保存管理措置に基づき、適切な能力を有する科学オブザーバーを育成・乗船させ、漁業対象魚種及びサメ等混獲生物に関する科学データの収集及び分析等を行う。
④地域漁業管理機関のルールを遵守していない水産物の輸入を未然に防ぐため、漁獲証明書及び統計証明書の管理・集計・分析を実施するとともに、各地域漁業管理機関に提出する輸入データの基礎資料とする。 ⑤漁獲証明制度等による輸入管理を補完するため、ＤＮＡ分析、国内市場流通調査等による製品のトレースを行う。
⑥我が国が大西洋くろまぐろに装着を義務付けているタグについて、これを電子化し新たな大西洋くろまぐろの漁獲管理手法を構築するための実証実験を実施する。
予算額・執行額
※単位は100万円
| 年度 | 要求額 | 当初予算 | 補正予算 | 前年度から繰越し | 翌年度へ繰越し | 予備費等 | 予算計 | 執行額 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017 | - | 451 | 0 | 0 | 0 | 0 | 451 | 450 |
| 2018 | - | 447 | 0 | 0 | 0 | 0 | 447 | 443 |
| 2019 | - | 474 | 0 | 0 | 0 | 0 | 474 | 472 |
成果目標及び成果実績（アウトカム）
地域漁業管理機関の資源管理措置遵守による漁獲枠確保（ICCAT（大西洋クロマグロ））（目標値は前年の成果実績と同数を確保）
大西洋クロマグロ漁獲枠確保量 （目標：2019年度に2544 ｔ）
| 年度 | 当初見込み | 成果実績 |
|---|---|---|
| 2017 | - ｔ | 2277 ｔ |
| 2018 | - ｔ | 2544 ｔ |
| 2019 | - ｔ | 2819 ｔ |
地域漁業管理機関の資源管理措置遵守による漁獲枠確保（CCSBT（ミナミマグロ））（目標値は前年の成果実績と同数を確保）
ミナミマグロ漁獲枠確保量 （目標：2019年度に6117 t）
| 年度 | 当初見込み | 成果実績 |
|---|---|---|
| 2017 | - t | 4737 t |
| 2018 | - t | 6117 t |
| 2019 | - t | 6117 t |
活動指標及び活動実績（アウトプット）
①漁獲成績報告書集計数
| 年度 | 当初見込み | 活動実績 |
|---|---|---|
| 2017 | 102000 件、隻 | 146000 件、隻 |
| 2018 | 102000 件、隻 | 111245 件、隻 |
| 2019 | 102000 件、隻 | 105000 件、隻 |
②科学オブザーバーの派遣人数
| 年度 | 当初見込み | 活動実績 |
|---|---|---|
| 2017 | 103 人 | 104 人 |
| 2018 | 96 人 | 138 人 |
| 2019 | 96 人 | 155 人 |
③輸入関連データの確認数
| 年度 | 当初見込み | 活動実績 |
|---|---|---|
| 2017 | 28000 件 | 26005 件 |
| 2018 | 28000 件 | 26504 件 |
| 2019 | 28000 件 | 30772 件 |
④ＤＮＡ分析数及び市場流通調査確認件数
| 年度 | 当初見込み | 活動実績 |
|---|---|---|
| 2017 | 9750 件 | 9940 件 |
| 2018 | 9750 件 | 10401 件 |
| 2019 | 9750 件 | 9925 件 |
⑤電子タグ装着件数
| 年度 | 当初見込み | 活動実績 |
|---|---|---|
| 2017 | 900 個 | 1050 個 |
| 2018 | 1200 個 | 1600 個 |
| 2019 | 1700 個 | 1750 個 |
主要な支出先
| 年度 | 支出先 | 業務概要 | 支出額（百万円） |
|---|---|---|---|
| 2019 | 公益財団法人海外漁業協力財団 | 科学オブザーバーの配乗、科学データの分析等 | 199 |
| 2019 | 日本エヌ・ユー・エス株式会社 | オブザーバーデータの入力・管理等 | 69 |
| 2019 | 株式会社マイトベーシックサービス | データ管理・システム改修 | 67 |
| 2019 | 一般社団法人漁業情報サービスセンター | VMSシステムの操業実態の把握及び通報の有無の確認 | 29 |
| 2019 | みずほリサーチ＆テクノロジーズ株式会社 | 漁獲成績報告書の集計・管理及び混獲生物情報の集計を行う。 | 28 |
| 2019 | 株式会社キュービック・アイ | VMSシステムの構築、保守管理及びシステム改修 | 28 |
| 2019 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 | ＤＮＡ塩基配列分析及び流通実態調査結果分析 | 12 |
| 2019 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 | 事業全体の管理及び分析を行う。 | 7 |
| 2019 | 一般社団法人漁業情報サービスセンター | 情報の蓄積及びデジタル化 | 7 |
| 2019 | 一般社団法人責任あるまぐろ漁業推進機構 | データ作成・報告書等提出状況管理 | 6 |
| 2019 | 一般社団法人日本海事検定協会 | DNA検体採取 | 4 |
| 2019 | 株式会社富藤製作所 | ソフト改修、データ管理、システム運用 | 4 |
| 2019 | 株式会社マイトベーシックサービス | 入力・集計システム保守・改修 | 4 |
| 2019 | 一般社団法人責任あるまぐろ漁業推進機構 | 輸入予定データ管理及び流通実態調査結果入力 | 3 |
| 2019 | 学校法人東海大学 | DNA分析の技術開発 | 3 |
| 2019 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 | 調査指導、調査データ解析、結果の取りまとめ | 3 |
| 2019 | 有限会社綿間瀬船舶 | 海外まき網漁船の水揚げ物について、混獲魚種等の測定や組成調査を行う。 | 3 |
| 2019 | マリノリサーチ株式会社 | 耳石の輪紋分析による輪紋数の計測及び輪紋間の測定 | 2 |
| 2019 | 山川漁業生産組合 | 混獲魚種等の測定や組成調査 | 2 |
| 2019 | 田中船用品株式会社 | 電子タグの検品管理 | 1 |
| 2019 | 一般社団法人責任あるまぐろ漁業推進機構 | 事業管理、作業コーディネート | 1 |
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