食料安定生産に資する新たな病害虫危機管理対策・体制の構築
府省庁: 農林水産省
事業番号: 0075
担当部局: 消費・安全局 植物防疫課
事業期間: 2018年〜2023年
会計区分: 一般会計
実施方法: 委託・請負、補助
事業の目的
農林水産業の競争力を強化するためには、生産コストの削減は重要であり、病害虫防除においてもさらなる効率化、省力化が求められていることから、
①病害虫防除所職員が行う病害虫の発生調査から予察情報の作成発出までの発生予察事業を迅速かつ効率的に行える体制の構築、
②薬剤抵抗性を獲得した病害虫や難防除雑草のまん延を防止する効率的で的確な対策を講じられる病害虫防除体制への再編に向けた実証、
③現場導入が始まったドローンの利用場面の拡大を図ることにより、生産コストの削減、生産者所得の向上を図る。
事業概要
①病害虫の防除に直結する発生予察体制への転換事業
ICT技術を用いた病害虫発生調査結果の集約・報告体制の構築等を行い、全国を7農政局に分けた地域ブロックの代表県において迅速かつ効率的な発生予察を実証する。
②病害虫の効率的防除体制の再編事業
地域ブロック(農政局)単位で専門家を交えた委員会を構成し、地域で問題となっている病害虫について高度な防除方針を策定し、効率的で的確な対策を講じることができる体制を3地域で実証する。
③薬剤抵抗性病害虫・難防除雑草等の防除対策の高度化事業
薬剤抵抗性病害虫や難防除雑草に関する発生実態調査や防除方法の実証等を行うとともに、ドローン等の無人航空機を活用した防除方法の確立・実証や、マイナー作物への農薬適用拡大を図る。
予算額・執行額
※単位は100万円
年度 | 要求額 | 当初予算 | 補正予算 | 前年度から繰越し | 翌年度へ繰越し | 予備費等 | 予算計 | 執行額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018 | - | 53 | 0 | 0 | 0 | 0 | 53 | 38 |
2019 | - | 56 | 0 | 0 | 0 | 0 | 56 | 40 |
2020 | - | 62 | 0 | 0 | 0 | 0 | 62 | - |
2021 | 97 | - | - | - | - | - | - | - |
成果目標及び成果実績(アウトカム)
【アウトカム①】 本事業により確立したICT技術を用いた発生予察の迅速な集約・報告体制について事業終了までに7件導入・実証する。
迅速かつ効率的な発生予察(※)を実証した都道府県数 ※定期的な病害虫発生予報だけでなく、機動的に病害虫発生情報を発出する体制を意味する (目標:2020年度に7 件数)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2018 | - 件数 | 5 件数 |
2019 | - 件数 | 6 件数 |
【アウトカム②】 3件の地域で問題となっている病害虫に対して、地域ブロック単位で開発した効率的で的確な病害虫防除体系を、事業終了までに産地へ普及する。
産地で普及が進められた、高度な病害虫防除体系の件数 (目標:2023年度に6 件数)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2018 | - 件数 | 1 件数 |
2019 | - 件数 | - 件数 |
【アウトカム③】 マイナー作物やドローン等について、適用拡大に必要な試験データを作成した農薬のうち、農薬登録拡大申請を行った割合を事業終了時点で50%とする。
本事業により適用拡大に向けて試験を行った農薬の件数のうち、登録拡大申請を行った農薬の割合 (適用拡大に向けて試験を行った農薬の登録拡大申請を行った件数/適用拡大に向けて試験した農薬数×100) (目標:2023年度に50 %)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2018 | - % | 7.7 % |
2019 | - % | 20 % |
活動指標及び活動実績(アウトプット)
①ICT技術を用いて指定有害動植物の発生調査結果を集約・報告体制を構築した作目の件数(2年度までに20件)
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2018 | 1 件数 | 4 件数 |
2019 | 4 件数 | 5 件数 |
②地域で問題となっている病害虫について、防除体系等を策定した件数(2年度までに3件)
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2018 | - 件数 | 1 件数 |
2019 | - 件数 | - 件数 |
③マイナー作物における防除技術や、ドローン等の無人航空機を活用した防除方法の実証件数(2年度までに24件)
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2018 | 8 件数 | 8 件数 |
2019 | 8 件数 | 7 件数 |
主要な支出先
年度 | 支出先 | 業務概要 | 支出額(百万円) |
---|---|---|---|
2019 | 病害虫発生予察体制転換コンソーシアム 業務執行組合員 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | ICT技術を用いた病害虫発生調査結果の集約・報告体制の構築等を行い、全国を7農政局に分けた地域ブロックの代表県において迅速かつ効率的な発生予察を実証する。 | 14 |
2019 | 効率的防除体制再編コンソーシアム 業務執行組合員 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 地域ブロック(農政局)単位で専門家を交えた委員会を構成し、地域で問題となっている病害虫について高度な防除方針を策定し、効率的で的確な対策を講じることができる体制を3地域で実証する。 | 10 |
2019 | 公益社団法人愛知県植物防疫協会 | 農薬の適用拡大に必要な薬効薬害試験等の実施、成績検討会の開催及び試験成績のとりまとめ(対象作物:食用ぎく、しそ科葉菜類等) | 5 |
2019 | 寒冷地薬草栽培振興協議会 | 農薬の適用拡大に必要な薬効薬害試験等の実施、成績検討会の開催及び試験成績のとりまとめ(対象作物:せんきゅう、とうぎ等) | 5 |
2019 | ヤマハ発動機株式会社 | 農薬の適用拡大に必要な薬効薬害試験等の実施、成績検討会の開催及び試験成績のとりまとめ、小型無人機の最適な利用方法の確立(対象作物:ねぎ) | 3 |
2019 | 地方独立行政法人青森県産業技術センター | 農薬の適用拡大に必要な薬効薬害試験等の実施、成績検討会の開催及び試験成績のとりまとめ、小型無人機の最適な利用方法の確立(対象作物:やまのいも) | 2 |
2019 | 鹿児島県経済農業協同組合連合会 | 農薬の適用拡大に必要な薬効薬害試験等の実施、成績検討会の開催及び試験成績のとりまとめ、小型無人機の最適な利用方法の確立(対象作物:さとうきび、かんしょ) | 1 |
2019 | 広島県園芸振興協会 | 農薬の適用拡大に必要な薬効薬害試験等の実施、成績検討会の開催及び試験成績のとりまとめ(対象作物:わけぎ) | 1 |