途上国森林減少・劣化防止推進事業
府省庁: 農林水産省
事業番号: 0227
担当部局: 林野庁森林整備部 計画課海外林業協力室
事業期間: 2013年〜2021年
会計区分: 一般会計
実施方法: 委託・請負、補助
事業の目的
途上国の森林減少・劣化に由来する温室効果ガス排出の削減等(REDD+:レッドプラス)が行われる上で必要となる、先住民の権利の尊重や生物多様性の保全等の社会・環境的な課題への対応について評価する方法の検討、途上国の森林劣化による炭素蓄積量変化を把握する技術の向上、森林減少・劣化を招く要因の分析やREDD+プロジェクトの機会費用と便益を分析する手法の開発と普及等を通じて、途上国のREDD+の取組を推進する。
※REDD+とは、途上国の森林の減少や劣化を抑制し、また、森林の造成や再生を進めることで、温室効果ガスの排出削減や吸収の確保を図る取組みのこと。COP21で採択された「パリ協定」においても、その実施と支援が奨励されている。
事業概要
1.森林保全セーフガード確立事業 (委託) (H25~H27)
REDD+実施の際に先住民の権利の尊重や生物多様性の保全等のセーフガードがどのように対処・尊重されたかを適切に評価するための手法や、セーフガードに適切に取り組むためのガイドブックを、国際動向や先行事例を踏まえて検討し普及する。(※セーフガード:REDD+の実施に際して負の影響を抑制するために促進、支援すべき事項)
2.途上国森林劣化対策整備事業(補助率:定額)(H26~H28)
森林劣化による炭素蓄積量の変化を把握する簡素で効率的な手法の開発や、研修等を通じた人材育成と技術移転を行い、途上国の森林劣化対策に必要な技術の向上を支援する。
3.途上国森林減少等要因影響分析調査事業(補助率:定額)(H26~H28)
森林減少・劣化の要因や森林保全(REDD+)プロジェクトの機会費用及び便益を分析する手法を検討する。また分析手法を活用した対策の立案や利害関係者の合意形成の在り方を普及する。
4.途上国森林保全プロジェクト推進事業(委託)(H28~H30)
二国間クレジット制度(JCM)において、火災予防やアグロフォレストリーによる森林減少の抑制や植林などの森林保全(REDD+)プロジェクトを実施するために必要な対象国の国情に応じた実施ルールを検討し、普及する。
5.途上国森林再生技術普及事業(補助率:定額)(H29~H33)
途上国の劣化が進んだ森林や開発後に放棄され荒廃した土地等において、効果的に森林を再生するために大きく貢献すると見込まれる技術について、現場適用性の観点から調査分析し、有効な技術を、開発途上国、我が国の民間企業や団体、援助機関へ普及する。
予算額・執行額
※単位は100万円
年度 | 要求額 | 当初予算 | 補正予算 | 前年度から繰越し | 翌年度へ繰越し | 予備費等 | 予算計 | 執行額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2013 | - | 91 | 0 | 0 | 0 | 0 | 89 | 88 |
2014 | - | 86 | 0 | 0 | 0 | 0 | 84 | 84 |
2015 | - | 76 | 0 | 0 | 0 | 0 | 74 | 74 |
2016 | 69 | 69 | 0 | 0 | 0 | 0 | 69 | - |
2017 | 74 | - | - | - | - | - | - | - |
成果目標及び成果実績(アウトカム)
REDD+のセーフガードの取組事例集を毎年度取りまとめ、最終年度には、セーフガードに適切に取組むためのガイドブックを作成する。
我が国の意見に反映した件数
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2013 | - 件 | 1 件 |
2014 | - 件 | 1 件 |
2015 | - 件 | 1 件 |
森林劣化を把握するために支援した技術が事業終了後に事業実施国において採用される。
作成した事例集とガイドブックの数
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2013 | - 部 | 1 部 |
2014 | - 部 | 1 部 |
2015 | - 部 | 2 部 |
事業最終年度に森林保全の機会費用や便益の分析手法に関するワークショップを開催し、80%以上の参加者から理解を得る。
事業実施国において採用される森林劣化把握技術の件数 (目標:2016年度に1 国)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2013 | - 国 | - 国 |
2014 | - 国 | - 国 |
2015 | - 国 | - 国 |
活動指標及び活動実績(アウトプット)
森林保全セーフガード確立事業において開催するワークショップの参加人数
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2013 | 50 人 | 88 人 |
2014 | 50 人 | 88 人 |
2015 | 50 人 | 73 人 |
森林劣化対策整備事業において支援国の政府機関職員を対象とする人材育成研修やワークショップの延べ参加人数
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2013 | - 人 | - 人 |
2014 | 50 人 | 86 人 |
2015 | 50 人 | 68 人 |
主要な支出先
年度 | 支出先 | 業務概要 | 支出額(百万円) |
---|---|---|---|
2014 | アジア航測株式会社 | 途上国森林劣化対策整備事業 | 33 |
2015 | アジア航測株式会社 | 途上国森林劣化対策整備事業 | 29 |
2015 | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 | 森林保全セーフガード確立事業 (評価指標等の検討 等) | 19 |
2014 | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 | 森林保全セーフガード確立事業 (海外事例の調査、評価指標等の検討(主に社会経済に関する項目) 等) | 15 |
2014 | 公益財団法人国際緑化推進センター | 森林保全セーフガード確立事業 (海外事例の調査、講習・国際セミナーの実施 等) | 15 |
2014 | 公益財団法人国際緑化推進センター | 途上国森林減少等要因影響分析調査事業 | 10 |
2014 | 国立研究開発法人森林総合研究所 | 森林保全セーフガード確立事業 (全体取りまとめ、委員会運営、評価指標等の検討(主に環境に関する項目)、国際会議サイドイベント 等) | 9 |
2015 | 公益財団法人国際緑化推進センター | 途上国森林減少等要因影響分析調査事業 | 9 |
2015 | 公益財団法人国際緑化推進センター | 森林保全セーフガード確立事業 (講習・国際セミナーの実施 等) | 9 |
2015 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 | 森林保全セーフガード確立事業 (全体取りまとめ、委員会運営 | 8 |
2014 | 一般社団法人海外林業コンサルタンツ協会 | 森林保全セーフガード確立事業 (海外事例の調査 等) | 2 |