農薬影響対策費
府省庁: 環境省
事業番号: 0285
担当部局: 水・大気環境局 土壌環境課農薬環境管理室
事業期間: 2007年〜終了予定なし
会計区分: 一般会計
実施方法: 委託・請負
事業の目的
農薬の安全性を一層向上していくためには、国際標準も念頭に置きつつ、農薬登録時のリスク評価に最新の科学的知見を的確に反映させていくことが重要である。さらにこの際、我が国における生物多様性保全に向けて、生物種の多様性、種間の感受性差も考慮していくことが必要不可欠である。
このため、本事業においては、農薬取締法の改正に合わせて登録審査の見直しを行った際に、「生活環境動植物」としてリスク評価の対象に追加した、花粉媒介昆虫、水生植物及び鳥類に対する影響調査を実施するなどして科学的知見の集積を進め、農薬によるリスク評価手法の高度化を図る。
事業概要
農薬による花粉媒介昆虫、水生植物及び鳥類等の「生活環境動植物」への影響に係る科学的な知見の集積を図り、新たに、統計学的手法を活用したリスク評価手法を検討する。特に、水生植物を中心とした水域生態系、野生ハチ、鳥類について、実際に影響調査を実施し、これ基づきばく露量を推定した上で、リスク評価・管理手法の検討を行う。
予算額・執行額
※単位は100万円
年度 | 要求額 | 当初予算 | 補正予算 | 前年度から繰越し | 翌年度へ繰越し | 予備費等 | 予算計 | 執行額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2015 | - | 106 | 0 | 0 | 0 | 0 | 106 | 96 |
2016 | - | 111 | 0 | 0 | 0 | 0 | 111 | 104 |
2017 | - | 97 | 0 | 0 | 0 | 0 | 97 | 91 |
2018 | - | 117 | 0 | 0 | 0 | 0 | 117 | 73 |
2019 | 117 | 119 | 0 | 0 | 0 | 0 | 119 | - |
2020 | 115 | - | - | - | - | - | - | - |
成果目標及び成果実績(アウトカム)
種の感受性差を明らかにする必要のある農薬系統について解析を行う。
種の感受性差の解析が完了した累積農薬系統数 ※「種の感受性差に必要なデータの決定数」を成果指標にしており、平成29年度までは、解析対象の種は甲殻類、藻類等で、農薬系統ごとに解析を行ったが、平成30年度からは、解析対象の種に水草を追加。 平成30年度までで解析対象種の感受性差を明らかにするための解析が完了したため、平成31年度時点での目標設定は不要。 (目標:2018年度にNone 個)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2016 | - 個 | 12 個 |
2017 | - 個 | 24 個 |
2018 | - 個 | 32 個 |
農薬による影響評価を行うべき生活環境動植物について、農薬による影響評価の高度化等に係る検討・調査を行う。
農薬による影響評価の高度化等に係る検討・調査を行った生活環境動植物の生物種の累積数。 ※平成31年度から新たに目標として設定。
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2016 | - 種 | - 種 |
2017 | - 種 | - 種 |
2018 | - 種 | - 種 |
活動指標及び活動実績(アウトプット)
生活環境動植物に対する影響評価を目的として毒性試験、毒性データを調査した農薬数 ※平成30年度までは、「各年度の費用/毒性試験、毒性データを調査し種の感受性分布を解析した農薬数」を成果指標にしていたが、平成30年度までで感受性分布の解析は完了した。平成31年度以降は毒性の試験、毒性データの調査を実施する。なお、実際の農薬系統の解析に必要な毒性試験等は、当該農薬系統に含まれる代表的な農薬で実施する。
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2016 | 11 個 | 7 個 |
2017 | 5 個 | 7 個 |
2018 | 7 個 | 8 個 |
各年度の費用/毒性試験、毒性データを調査した農薬数 ※平成30年度までは、「各年度の費用/毒性試験、毒性データを調査し種の感受性分布を解析した農薬数」を成果指標にしていたが、平成30年度までで感受性分布の解析は完了した。平成31年度以降は当該解析結果に基づき、毒性の試験、毒性データの調査を実施する。なお、実際の農薬系統の解析に必要な毒性試験等は、当該農薬系統に含まれる代表的な農薬で実施する。
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2016 | - 円 | 738370 円 |
2017 | - 円 | 832767 円 |
2018 | - 円 | 946360 円 |
主要な支出先
年度 | 支出先 | 業務概要 | 支出額(百万円) |
---|---|---|---|
2018 | 国立研究開発法人国立環境研究所 | 野生で生息するハチ類への農薬の毒性に関する調査、農薬の環境中に残留状況の調査等 | 40 |
2017 | 国立研究開発法人国立環境研究所 | 野生で生息するハチ類への農薬の毒性に関する調査、農薬の環境中に残留状況の調査等 | 39 |
2017 | 株式会社エスコ | 諸外国における水生植物に対する農薬の影響評価の調査、水生植物と水産動植物の生息実態調査等 | 16 |
2018 | いであ株式会社 | 鳥類に対する農薬のリスク評価・管理手法に関する毒性評価法、リスク評価法の検討 | 12 |
2017 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 水域生態リスクの新たな評価法確立のための統計手法を用いた調査研究 | 10 |
2017 | 一般財団法人残留農薬研究所 | 農薬の大気経由による影響評価事業に係る検討会の設置、運営等 | 9 |
2018 | 国立研究開発法人国立環境研究所 | 水域生態リスクの新たな評価法確立のための調査研究 | 8 |
2018 | 株式会社日本総合研究所 | 野生で生息するハチ類への農薬の毒性に関する毒性試験方法、リスク評価方法等の検討 | 7 |
2017 | 株式会社日本総合研究所 | 諸外国における農薬の評価及び規制等の調査 | 7 |
2017 | いであ(株) | 鳥類に対する農薬のリスク評価・管理手法に関する有識者ヒアリング、海外の評価手法の調査等 | 7 |
2018 | 株式会社プレック研究所 | 鳥類に対する農薬のリスク評価・管理手法のための鳥類行動圏、摂餌物の調査 | 4 |
2017 | 一般財団法人化学物質評価研究機構 | 水域生態リスクの新たな評価法確立のための節足動物毒性試験の実施 | 4 |
2018 | 株式会社三州社 | 「公園・街路樹等病害虫・雑草管理マニュアル」等の印刷 | 1 |
2017 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 水産動植物と水生植物の生態学的関係に関する文献調査等 | 1 |
2017 | 株式会社プラントビオ | 生息状況調査で採取した生物・プランクトンの同定・計数 | 1 |
2018 | 有限会社正陽印刷 | 「生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定について(第一次答申)」の印刷等 | 0 |