炭素循環社会に貢献するセルロースナノファイバー関連技術開発事業
府省庁: 経済産業省
事業番号: 20-0250
担当部局: 製造産業局 素材産業課
事業期間: 2020年〜2024年
会計区分: エネルギー対策特別会計エネルギー需給勘定
実施方法: 委託・請負、補助、交付
事業の目的
鋼鉄の1/5の軽さで鋼鉄の5倍以上の強度を持つCNFは大気中のCO2を吸収・固着した植物・天然素材であるため、カーボンリサイクルの一端を担うことができる。セルロースナノファイバー(CNF)製造プロセスにおけるコスト低減、製造方法の最適化、量産効果が期待できる用途に応じたCNF複合化・加工技術等の開発を促進する。また、プラスチックのマテリアルリサイクル際の強度劣化を補うため、補強材としてCNF複合化再生プラスチックの評価・開発を行う。あわせて有害性評価手法の開発と安全性評価を行い、社会実装・市場拡大を早期に実現する。
事業概要
省CO2や炭素循環社会に貢献するセルロースナノファイバー(CNF)について、CNF関連技術は大きく進展し、実用化に向けてユーザー企業からの期待が増大している一方で、市場拡大にはさらなる用途の開拓やコストダウンが切望されています。CNFを種々用途に展開していくためにも、CNF製造プロセスにおけるコスト低減、製造方法の最適化、量産効果が期待できる用途に応じたCNF複合化・加工技術等の開発を促進する。合わせて、リサイクル樹脂への活用も開発を行う。これらと同時に有害性評価手法の開発と安全性評価を行い、社会実装・市場拡大を早期に実現します。
予算額・執行額
※単位は100万円
年度 | 要求額 | 当初予算 | 補正予算 | 前年度から繰越し | 翌年度へ繰越し | 予備費等 | 予算計 | 執行額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2020 | - | 655 | 0 | 0 | -380 | 195 | 470 | 470 |
2021 | - | 632 | 0 | 380 | 0 | 0 | 1,012 | - |
2022 | 830 | - | - | - | - | - | - | - |
成果目標及び成果実績(アウトカム)
石油由来化学品と比較して、性能で同等以上かつコスト競争力のあるCNF複合樹脂等の革新的製造プロセスを確立することにより、製造コストを令和6年度までに700円/kgまで低減する。※(研)新エネルギー・産業技術総合開発機構中間評価(令和4年度に実施)において、目標値の検証、達成状況の確認を行う。
CNF複合樹脂等製造コスト(円/kg) (目標:2024年度に700.0 円/kg)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2020 | - 円/kg | 1300 円/kg |
石油由来化学品と比較して、性能で同等以上かつコスト競争力のあるCNF含有再生複合樹脂等の革新的製造プロセスを確立することにより、製造コストを令和6年度までに300円/kgまで低減する。
CNF含有再生複合樹脂等製造コスト(円/kg) (目標:2030年度に300.0 円/kg)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2020 | - 円/kg | - 円/kg |
石油由来化学品の製造プロセスと比較して飛躍的な省エネ化を可能とするCNF複合樹脂等の革新的製造プロセスを確立し、石油由来化学品原料の使用量削減、化学品製造プロセスでの消費エネルギー削減及び自動車部材へのCNF複合樹脂等導入で可能となる自動車の軽量化による燃費向上等により、令和12年度までに373万トンのCO2の削減、リサイクル樹脂への置き換えにより、530万トンCO2の省エネを達成する。 ※本事業は中長期的な視点から基盤技術の研究開発を行うものであり、本技術が社会実装されてはじめてCO2削減効果が見込まれるものであることから、事業終了時点での目標値については設定していない。
CO2削減量 (目標:2030年度に903.0 万トン- CO2 /年)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2020 | - 万トン- CO2 /年 | - 万トン- CO2 /年 |
活動指標及び活動実績(アウトプット)
研究開発項目数
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2020 | 13 研究 開発 項目数 | 13 研究 開発 項目数 |
主要な支出先
年度 | 支出先 | 業務概要 | 支出額(百万円) |
---|---|---|---|
2020 | 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 | プロジェクトマネジメント業務 | 314 |
2020 | 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 | プロジェクトマネジメント業務 | 156 |
2020 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | CNF利用技術の開発/多様な製品用途に対応した有害性評価手法の開発と安全性評価 | 130 |
2020 | 進和テック株式会社 | CNF利用技術の開発/量産効果が期待されるCNF利用技術の開発 | 88 |
2020 | パナソニック株式会社 | CNF利用技術の開発/量産効果が期待されるCNF利用技術の開発 | 41 |
2020 | プラス・テク株式会社 | 革新的CNF製造プロセス技術の開発 | 26 |
2020 | 利昌工業株式会社 | CNF利用技術の開発/量産効果が期待されるCNF利用技術の開発 | 25 |
2020 | 星光PMC株式会社 | 革新的CNF製造プロセス技術の開発 | 25 |
2020 | 大王製紙株式会社 | 革新的CNF製造プロセス技術の開発 | 23 |
2020 | 国立大学法人福井大学 | CNF利用技術の開発/多様な製品用途に対応した有害性評価手法の開発と安全性評価 | 20 |
2020 | 日本製紙株式会社 | 革新的CNF製造プロセス技術の開発 | 13 |
2020 | 株式会社スギノマシン | 革新的CNF製造プロセス技術の開発 | 12 |
2020 | ダイキョーニシカワ株式会社 | CNF利用技術の開発/量産効果が期待されるCNF利用技術の開発 | 8 |
2020 | 宇部興産株式会社 | 革新的CNF製造プロセス技術の開発 | 6 |
2020 | 東ソー株式会社 | 革新的CNF製造プロセス技術の開発 | 5 |
2020 | 日本製紙株式会社 | CNF利用技術の開発/量産効果が期待されるCNF利用技術の開発 | 5 |
2020 | 芝浦機械株式会社 | 革新的CNF製造プロセス技術の開発 | 4 |
2020 | 大洋塩ビ株式会社 | 革新的CNF製造プロセス技術の開発 | 4 |
2020 | 花王株式会社 | 革新的CNF製造プロセス技術の開発 | 4 |
2020 | 大建工業株式会社 | CNF利用技術の開発/量産効果が期待されるCNF利用技術の開発 | 2 |
2020 | 住友ゴム工業株式会社 | CNF利用技術の開発/量産効果が期待されるCNF利用技術の開発 | 1 |
2020 | バンドー化学株式会社 | 革新的CNF製造プロセス技術の開発 | 1 |