環境調和型プロセス技術の開発事業 (旧:環境調和型製鉄プロセス技術の開発事業)
府省庁: 経済産業省
事業番号: 0225
担当部局: 製造産業局 金属課金属技術室
事業期間: 2008年〜2021年
会計区分: エネルギー対策特別会計エネルギー需給勘定
実施方法: 委託・請負、補助、交付
事業の目的
我が国の産業部門のエネルギー起源CO2排出量の約40% を占める鉄鋼業のCO2排出量のうち約80%を占める製鉄プロセスでの省エネ・CO2排出削減技術((i)水素還元等プロセス技術(COURSE50)、(ii)フェロコークス技術)の開発及び2030年頃までの当該技術の適用を通じ、低炭素社会の実現を目指す。
事業概要
本事業では、以下(i)、(ii)の技術開発を実施する。
(i)水素還元等プロセス技術(COURSE50) 【委託】
コークスの一部代替に水素を活用して鉄鉱石を還元する技術、及び、製鉄所内の未利用排熱を利用した高炉ガスに含まれる二酸化炭素分離回収技術の開発を実施する。本技術により、高炉一貫製鉄所から発生する二酸化炭素の3割以上削減を目標とする。
(ii)フェロコークス技術の開発事業(旧:フェロコークス活用製銑プロセス技術の開発事業)【1/2補助】※平成29年度より事業開始
低品位の石炭と鉄鉱石を原料としたフェロコークスを活用し、高炉内の鉄鉱石の還元反応を低温化・高効率化する技術開発を実施する。当該技術の開発により、エネルギー消費の約1割削減を目標とする。
予算額・執行額
※単位は100万円
年度 | 要求額 | 当初予算 | 補正予算 | 前年度から繰越し | 翌年度へ繰越し | 予備費等 | 予算計 | 執行額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017 | - | 2,100 | 0 | 0 | 0 | 452 | 2,552 | 2,552 |
2018 | - | 3,000 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3,000 | 3,000 |
2019 | - | 4,000 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4,000 | 4,000 |
2020 | - | 4,200 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4,200 | - |
2021 | 4,500 | - | - | - | - | - | - | - |
成果目標及び成果実績(アウトカム)
【(i)COURSE50(フェーズⅡ)】 令和7年度までに、試験高炉解析と実機羽口検証を実施し、高炉からの二酸化炭素削減10%の技術を確立する。
CO2排出削減率:▲10% (目標:2025年度に10 %)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2017 | - % | - % |
2018 | - % | - % |
2019 | - % | - % |
【(i)COURSE50(フェーズⅡ)】令和7年度までに、実高炉の高炉ガスに含まれる二酸化炭素を分離回収し、製鉄所から排出される二酸化炭素削減20%の技術を確立する。
CO2排出削減率:▲20% (目標:2025年度に20 %)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2017 | - % | - % |
2018 | - % | - % |
2019 | - % | - % |
【ⅱフェロコークス技術の開発事業令和4年度までに長期操業試験にて30日以上の連続運転をおこない、製銑プロセスのエネルギー消費の約10%の技術を確立する。
省エネルギー効果:▲10% (目標:2022年度に10 %)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2017 | - % | - % |
2018 | - % | - % |
2019 | - % | - % |
【ⅱフェロコークス技術の開発事業】令和4年度までに中規模(300t/日)のフェロコークス製造設備1基を実高炉に導入。(令和2年度から操業試験を開始)
導入高炉数:1基 (目標:2022年度に1 基)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2017 | - 基 | - 基 |
2018 | - 基 | - 基 |
2019 | - 基 | - 基 |
【ⅱフェロコークス技術の開発事業】COURSE50技術との共存効果の検証に向けた計算モデル構築と省エネ・省CO2効果最大化の条件を決定する。
下記2件の目標の達成件数。 ①COURSE50技術にフェロコークス技術を併用した際の高炉数学モデル構築完了 (令和2年度) ②省エネ・省CO2効果最大化のための条件決定(令和4年度) (目標:2022年度に2 件)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2017 | - 件 | - 件 |
2018 | - 件 | - 件 |
2019 | - 件 | 1 件 |
活動指標及び活動実績(アウトプット)
【(i)COURSE50】 研究内容の進捗状況確認と今後の方針の協議、及び技術全体のシステム化と実用化検討の協議の実施
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2017 | 11 回 | 11 回 |
2018 | 11 回 | 11 回 |
2019 | 11 回 | 11 回 |
【(ii)フェロコークス技術の開発事業】 研究内容の進捗状況確認と今後の方針の協議、及び技術全体のシステム化と実用化検討の協議の実施
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2017 | 2 回 | 2 回 |
2018 | 4 回 | 4 回 |
2019 | 4 回 | 3 回 |
主要な支出先
年度 | 支出先 | 業務概要 | 支出額(百万円) |
---|---|---|---|
2019 | 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 | プロジェクトマネジメント業務 | 4,000 |
2019 | JFEスチール株式会社 | フェロコークス製造中規模設備での製造技術実証(助成) | 2,520 |
2019 | 日本製鉄株式会社 | 鉄鉱石還元への水素活用技術の開発他の研究開発業務等(委託) | 1,226 |
2019 | JFEスチール株式会社 | CO2分離回収技術開発他の研究開発業務等(委託) | 72 |
2019 | 株式会社神戸製鋼所 | コークス改良技術開発他の研究開発業務等(委託) | 34 |
2019 | 公益財団法人地球環境産業技術研究機構 | 新化学吸収液の開発(日本製鉄(株)との共同実施) | 26 |
2019 | 株式会社神戸製鋼所 | 新バインダーの強度発現実証(助成) | 16 |
2019 | 一般財団法人日本エネルギー経済研究所 | ・各国の鉄鋼業における政策・技術開発の長期見通しに係る調査(委託) | 9 |
2019 | 国立大学法人東北大学 | ・フェロコークス製造中規模設備での製造技術実証/固液均一混合のシミュレーション(JFEスチール(株)との共同研究) ・新バインダーの強度発現実証(㈱神戸製鋼所との共同研究) | 7 |
2019 | 一般財団法人電力中央研究所 | 燃焼反応に関する数値解析の研究開発(JFEスチール(株)の再委託) | 6 |
2019 | 日本製鉄株式会社 | フェロコークス導入効果の検証(助成) | 5 |
2019 | 日鉄総研株式会社 | 各国の鉄鋼業における政策・技術開発の長期見通しに係る調査(委託) | 4 |
2019 | 国立大学法人九州大学 | フェロコークス導入効果の検証/反応性評価・反応モデル構築(新日鐵住金(株)との共同研究) | 3 |
2019 | 国立大学法人九州大学 | 水素還元反応モデルの高精度化(日本製鉄(株)との共同実施) | 2 |
2019 | 日鉄エンジニアリング株式会社 | 試験高炉におけるプロセス評価技術開発他の研究開発業務等(委託) | 2 |
2019 | 国立大学法人京都大学 | 溶融状態高性能粘結材の熱履歴に伴う分子構造変化に関する研究((株)神戸製鋼所との共同実施) | 2 |
2019 | 国立大学法人北海道大学 | 溶融状態高性能粘結材の分子運動性に関する研究((株)神戸製鋼所との共同実施) | 2 |
2019 | 日鉄日新製鋼株式会社 | 全体プロセスの評価・検討他の研究開発業務等(委託) | 1 |