超電力使用削減低品位銅電解精製プロセス技術開発
府省庁: 経済産業省
事業番号: 0309
担当部局: 資源エネルギー庁 資源・燃料部 鉱物資源課
事業期間: 2013年〜2016年
会計区分: エネルギー対策特別会計エネルギー需給勘定
実施方法: 委託・請負
事業の目的
銅製錬業は、銅の電解工程において高い電力量を必要とするエネルギー多消費型産業であることから、今後、エネルギー源のシフトにより電力料金が引き上げられた場合は、国内での操業の維持が困難となり得ることが想定される。
また、銅製錬の原料事情は、新興国での需要拡大による鉱石の低品位化の進展とリサイクル材の処理量増加等により、不純物の供用量が増加傾向にある。このため、鉱石の低品位化に対応しつつ、電解工程における電力を中心とする生産コストの低減が喫緊の課題であることから、低品位銅アノードにおいても電解精製が可能なプロセスを開発し、電解工程での電力使用量の大幅な低減を図る。
事業概要
リサイクル原料を利用する銅製錬においては、通常の銅精鉱を原料とした場合に比べて銅品位が低くなるため、電解精製法では不動態化などの影響により電気銅回収が難しい。そのため、電解採取法で電気銅を回収しているが、電力原単位が電解精製法に比べて8倍程度高くなる。
一般的な銅電解精製では、アノード銅品位は99%以上とする必要があるが、リサイクルの場合はアノード品位が90%前後となり、従来の電解精製法を採用することが困難であるため、銅のリサイクル製錬において、アノード銅品位が低い場合でも電解精製法が可能となるための技術開発を行う。
予算額・執行額
※単位は100万円
年度 | 要求額 | 当初予算 | 補正予算 | 前年度から繰越し | 翌年度へ繰越し | 予備費等 | 予算計 | 執行額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2013 | - | 119 | 0 | 0 | 0 | 0 | 119 | 118 |
2014 | - | 200 | 0 | 0 | 0 | 0 | 200 | 191 |
2015 | - | 245 | 0 | 0 | 0 | 0 | 245 | 231 |
2016 | 220 | 180 | 0 | 0 | 0 | 0 | 180 | 173 |
成果目標及び成果実績(アウトカム)
リサイクル銅製錬の電解工程における電力使用量を低減させ、CO2排出量を平成28年度までに9,422t-CO2/年削減する
リサイクル銅製錬におけるCO2削減量 (目標:2016年度に9422 t-CO2/年)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2014 | - t-CO2/年 | - t-CO2/年 |
2015 | - t-CO2/年 | - t-CO2/年 |
2016 | - t-CO2/年 | 10038 t-CO2/年 |
リサイクル銅製錬の電解工程における電力使用量を低減させ、CO2排出量を平成28年度までに9,422t-CO2/年削減する
不動態化発生までの時間 (電解精製を阻害する不動態化をいかに防止し、不動態化発生までの時間を延長できるか) 基礎:ラボレベルでの基礎試験(平成25年度~27年度) 実証:実証試験(平成28年度) (目標:2016年度に168 時間)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2014 | - 時間 | 52 時間 |
2015 | - 時間 | 168 時間 |
2016 | - 時間 | 168 時間 |
活動指標及び活動実績(アウトプット)
実施する研究テーマの数
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2014 | 4 テーマ | 4 テーマ |
2015 | 4 テーマ | 4 テーマ |
2016 | 4 テーマ | 4 テーマ |
主要な支出先
年度 | 支出先 | 業務概要 | 支出額(百万円) |
---|---|---|---|
2015 | 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 | プロジェクト管理 | 231 |
2014 | (独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構 | プロジェクト管理 | 191 |
2014 | DOWAメタルマイン(株) | 低品位粗銅のアノード鋳造技術開発、低品位アノードの電解精製技術開発 | 180 |
2016 | 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 | プロジェクト管理 | 173 |
2015 | DOWAメタルマイン株式会社 | 低品位粗銅のアノード鋳造技術開発、低品位アノードの電解精製技術開発 | 145 |
2016 | DOWAメタルマイン株式会社 | 低品位粗銅のアノード鋳造技術開発、低品位アノードの電解精製技術開発 | 80 |
2015 | 学校法人千葉工業大学 | 高濃度不純物を含有した銅アノードの電解精製に向けた基礎研究 | 15 |
2016 | 学校法人千葉工業大学 | 高濃度不純物を含有した銅アノードの電解精製に向けた基礎研究 | 15 |
2014 | 学校法人千葉工業大学 | 高濃度不純物を含有した銅アノードの電解精製に向けた基礎研究 | 10 |
2015 | 国立大学法人京都大学 | ヒ素含有鉱物を銅精鉱と分離するための浮選技術に関する基礎研究 | 8 |
2015 | 学校法人早稲田大学 | 銅鉱石中のヒ素鉱物単体分離に適した各種粉砕方法の系統的調査 | 8 |
2015 | 国立大学法人東北大学 | ヒ素含鉱物分離のための新規選択粉砕技術の開発 | 8 |
2015 | 国立大学法人東北大学 | 第一原理計算を利用したヒ素含有鉱物分離のための新規浮選剤のスクリーニング | 8 |
2015 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 銅精鉱から含ヒ素鉱物除去を目指した微粒子選別技術の基礎的検討 | 8 |
2015 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 化学的手法によるヒ素分離回収の高度化に関する基礎的検討 | 8 |
2016 | 国立大学法人東京大学 | 低品位銅鉱石から砒素除去のための磁選を主とした物理選鉱に関する研究 | 8 |
2016 | 学校法人芝浦工業大学 | 生物吸着を応用した硫砒銅鉱と黄銅鉱の選鉱技術開発 | 8 |
2016 | 国立大学法人京都大学 | ヒ素含有鉱物を銅精鉱と分離するための浮選技術に関する基礎研究 | 8 |
2016 | 学校法人早稲田大学 | 銅鉱石中のヒ素鉱物単体分離に適した各種粉砕方法の系統的調査 | 8 |
2016 | 国立大学法人東北大学 | 第一原理計算を利用したヒ素含有鉱物分離のための新規浮選剤のスクリーニング | 8 |
2016 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 各種銅鉱物の識別を可能とする単体分離の詳細評価手法の検討 | 8 |
2016 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 銅精鉱から含ヒ素鉱物除去を目指した微粒子選別技術の基礎的検討 | 8 |
2016 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 化学的手法によるヒ素分離回収の高度化に関する基礎的検討 | 8 |
2015 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 各種銅鉱物の識別を可能とする単体分離の詳細評価手法の検討 | 7 |
2016 | 国立大学法人東北大学 | ヒ素含鉱物分離のための新規選択粉砕技術の開発 | 7 |
2015 | 学校法人芝浦工業大学 | 生物吸着を応用した硫砒銅鉱と黄銅鉱の選鉱技術開発 | 6 |
2016 | 国立大学法人秋田大学 | 高温高圧浸出法を用いた高ヒ素含有銅鉱石からの銅浸出液の回収とヒ素の分離 | 6 |
2014 | 国立大学法人九州工業大学 | 低品位アノードの電解精製技術開発に関する基礎研究 | 5 |
2014 | 国立大学法人九州大学 | 低品位アノードの電解精製技術開発に関する基礎研究 | 5 |
2015 | 国立大学法人東京大学 | 銅アノードの不動態化特性に関する基礎研究 | 5 |
2015 | 国立大学法人九州工業大学 | 低品位アノードの電解精製技術開発に関する基礎研究 | 5 |
2015 | 国立大学法人九州大学 | 低品位アノードの電解精製技術開発に関する基礎研究 | 5 |
2016 | 国立大学法人九州工業大学 | 低品位アノードの電解精製技術開発に関する基礎研究 | 5 |
2016 | 国立大学法人九州大学 | 低品位アノードの電解精製技術開発に関する基礎研究 | 5 |
2014 | 国立大学法人東京大学 | 銅アノードの不動態化特性に関する基礎研究 | 4 |
2015 | 国立大学法人東京大学 | 低品位銅鉱石から砒素除去のための磁選を主とした物理選鉱に関する研究 | 4 |
2015 | 国立大学法人秋田大学 | 高温高圧浸出法を用いた高ヒ素含有銅鉱石からの銅浸出液の回収とヒ素の分離 | 4 |
2016 | 国立大学法人愛媛大学 | 高濃度不純物含有銅アノードの電解条件における不動態化挙動の調査に関する基礎研究 | 3 |
2016 | 国立大学法人東京大学 | 銅アノードの不動態化特性に関する基礎研究 | 2 |