未利用エネルギーを活用した水素サプライチェーン構築実証事業

府省庁: 経済産業省

事業番号: 0267

担当部局: 経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 新エネルギーシステム課 水素・燃料電池戦略室

事業期間: 2015年〜2022年

会計区分: エネルギー対策特別会計エネルギー需給勘定

実施方法: 委託・請負、補助、交付

事業の目的

CO2を排出しない水素発電の導入を通じて火力発電の大幅な低炭素化及びエネルギー調達の多様化を進めるため、海外に豊富に存在する未利用エネルギーを水素化し、日本で利用するための一連の未利用エネルギー由来水素サプライチェーンの構築を目指す。あわせて、エネルギー貯蔵技術として、再生可能エネルギーを用いた水素製造技術(Power-to-gas)の開発・実証に取り組み、再生可能エネルギーの導入拡大と系統安定化に資する技術の実用化を目指す。

事業概要

褐炭や原油随伴ガス、化学工場から排出される副生水素などの海外に豊富に存在する未利用エネルギーから水素を製造する技術(褐炭ガス化技術等)、輸送・運搬技術(液化水素船による輸送・荷役技術、有機ハイドライドに係る水素化・脱水素化技術等)、水素混焼・専焼発電技術等を開発・実証し、一連の未利用エネルギー由来水素サプライチェーンを構築するとともに、基盤となる技術を確立することで、2030年頃の大規模水素サプライチェーンの構築に向けた展望を開く(補助率2/3以内)。また、水素をエネルギー貯蔵手段として活用するPower-to-gas技術については、自然変動電源に対応可能な高効率・高耐久の水電解技術等を最適に組み合わせたシステムの開発・実証を行うほか、電力系統の状況に応じた水電解装置の制御、製造した水素の貯蔵・利用まで含めたシステム全体の設計・構築・評価等を行う(委託)。

予算額・執行額

※単位は100万円

年度要求額当初予算補正予算前年度から繰越し翌年度へ繰越し予備費等予算計執行額
2016-2,8000968-2,086-711,6111,611
2017-4,70002,0860-6786,1086,108
2018-8,93000-1,038-1817,7117,711
2019-16,27001,0380017,308-
202014,600-------
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成果目標及び成果実績(アウトカム)

2030年に未利用エネルギー等から製造した水素の調達コスト(※プラント引渡しコスト)として30円/Nm3を目指す。 ※国際水素サプライチェーンの商用化は2030年頃に達成する見込みであるため、向こう3年の中間目標を設定することはできない。

未利用エネルギー等から製造した水素のコスト(※プラント引渡しコスト) ※現状国内水素ステーションでの水素販売価格:100~150円/Nm3 (目標:2030年度に30 円/Nm3)

年度当初見込み成果実績
2016- 円/Nm3- 円/Nm3
2017- 円/Nm3- 円/Nm3
2018- 円/Nm3- 円/Nm3

将来の大規模水素サプライチェーンの構築に当たり、他国に先んじて液化水素運搬船に係る国際標準を押さえるため、規格化に必要となる液化水素運搬能力(注)を有する船舶により技術実証を実施する。 (注)あまりにも小規模な船舶は規格化することができず、最低でもLNG内航船(2,500m3以上)程度のサイズが必要。 ※31年度については、海上輸送用液化水素タンクの工場製作を完了する。

運航する液化水素運搬船に搭載する液化水素タンクのサイズ (目標:2020年度に2500 m3)

年度当初見込み成果実績
2016- m3- m3
2017- m3- m3
2018- m3- m3

日本、資源保有国の二国間におけるトルエン、メチルシクロヘキサンの水素化・脱水素化反応サイクルを実現し、1年間のサプライチェーン実証運転実績を積む。 ※31年度については、水素化設備、脱水素設備の製作を完了する。

取扱水素量(輸送量) (目標:2020年度に210 t/年)

年度当初見込み成果実績
2016- t/年- t/年
2017- t/年- t/年
2018- t/年- t/年

1MW級の水素混焼コージェネレーションを開発・実証運転するとともに、水素混焼率100%の運転を実証する。

最大水素混焼率(実績値) (目標:2018年度に100 %)

年度当初見込み成果実績
2016- %- %
2017- %- %
2018- %- %

最先端のLNG火力発電同等の燃焼温度(1,600℃級)で作動する、高効率の大規模LNG火力発電向け水素混焼燃焼機を開発・実証する。

燃焼温度(実績値) (目標:2018年度に1600 ℃)

年度当初見込み成果実績
2016- ℃- ℃
2017- ℃- ℃
2018- ℃- ℃

活動指標及び活動実績(アウトプット)

要素技術の工程作業完了件数 ※ 未利用エネルギーを活用した水素サプライチェーン構築実証において32年度までに106項目の工程の完了を目指す

年度当初見込み活動実績
201638 件29 件
201765 件57 件
201884 件82 件

主要な支出先

年度支出先業務概要支出額(百万円)
2018国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構プロジェクトマネジメント業務7,711
2018技術研究組合CO2フリー水素サプライチェーン推進機構未利用褐炭由来水素大規模海上輸送サプライチェーン構築実証事業2,886
2018東芝エネルギーシステムズ株式会社再エネ利用水素システムの事業モデル構築と大規模実証に係る技術開発2,359
2018次世代水素エネルギーチェーン技術研究組合有機ケミカルハイドライド法による未利用エネルギー由来水素サプライチェーン実証1,655
2018山梨県CO2フリーの水素社会構築を目指したP2Gシステム技術開発113
2018東レ株式会社CO2フリーの水素社会構築を目指したP2Gシステム技術開発70
2018三菱パワー株式会社燃焼器の開発・プラントシステムの設計業務の実施65
2018株式会社日立製作所稚内エリアにおける協調制御を用いた再エネ電力の最大有効活用技術64
2018岩谷産業株式会社再エネ利用水素システムの事業モデル構築と大規模実証に係る技術開発46
2018株式会社大林組水素CGS活用スマートコミュニティ技術開発事業42
2018川崎重工業株式会社水素CGS活用スマートコミュニティ技術開発事業36
2018三菱重工業株式会社燃焼評価技術の開発業務の実施35
2018中部電力株式会社我が国における水素発電導入可能性に関する調査20
2018関西電力株式会社我が国における水素発電導入可能性に関する調査16
2018国立大学法人東京工業大学水素を利用した系統調整力の低炭素化に関する調査14
2018一般財団法人エネルギー総合工学研究所稚内エリアにおける協調制御を用いた再エネ電力の最大有効活用技術10
2018東北電力株式会社稚内エリアにおける協調制御を用いた再エネ電力の最大有効活用技術5
2018東京電力ホールディングス株式会社CO2フリーの水素社会構築を目指したP2Gシステム技術開発5
2018北海道電力株式会社稚内エリアにおける協調制御を用いた再エネ電力の最大有効活用技術3
2018株式会社東光高岳CO2フリーの水素社会構築を目指したP2Gシステム技術開発2

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