カーボンリサイクル・次世代火力発電の技術開発事業
府省庁: 経済産業省
事業番号: 20-0312
担当部局: 資源エネルギー庁 資源・燃料部 石炭課 石油精製備蓄課
事業期間: 2016年〜2022年
会計区分: エネルギー対策特別会計エネルギー需給勘定
実施方法: 交付
事業の目的
「エネルギー基本計画」においては、火力発電を高効率化し、CO2削減を実現するための次世代火力発電技術の開発・実用化の推進が掲げられ、さらに、「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」においては、気候変動問題の解決に不可欠である非連続なイノベーションの実現のためCO2を資源として捉え、燃料や素材への再利用等により大気中へのCO2排出を抑制していく「カーボンリサイクル技術」等を含めたあらゆる選択肢を追求する方針が示されており、これらについて、「次世代火力発電に係る技術ロードマップ」及び「カーボンリサイクル技術ロードマップ」に基づき早期確立を目指す。
事業概要
次世代火力発電に係る技術ロードマップに基づき、CO2分離回収型IGFCの高効率火力発電の技術開発を行うとともに、再生可能エネルギーの大量導入に向けた火力発電の負荷変動対応による影響評価、また、CO2フリーアンモニアの混焼等による火力発電の低炭素化の実現に向けた技術開発を実施。また、カーボンリサイクル技術ロードマップに基づき、LCA(ライフ・サイクル・アセスメント)的にCO2削減が達成されること、既存の商品と価格競争力を持てるよう低コスト化することを目標に火力発電から発生するCO2の分離回収技術や有効利用技術といったカーボンリサイクルに係る技術開発を重点的に実施。
予算額・執行額
※単位は100万円
年度 | 要求額 | 当初予算 | 補正予算 | 前年度から繰越し | 翌年度へ繰越し | 予備費等 | 予算計 | 執行額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018 | - | 11,300 | 0 | 0 | -523 | -757 | 10,020 | 10,020 |
2019 | - | 11,100 | 0 | 523 | -476 | -265 | 10,882 | 10,882 |
2020 | - | 15,503 | 0 | 476 | -5,390 | -308 | 10,281 | 10,281 |
2021 | - | 16,150 | 0 | 5,390 | 0 | 0 | 21,540 | - |
2022 | 18,650 | - | - | - | - | - | - | - |
成果目標及び成果実績(アウトカム)
IGFC商用機の発電効率(送電端)55%の見通しを立てるために必要な課題である酸素吹IGCCの実証運転時間数20,000時間を達成する。(29年度から実証運転開始)
累積実証運転時間 (目標:2022年度に20000.0 時間)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2018 | - 時間 | 6936 時間 |
2019 | - 時間 | 8160 時間 |
2020 | - 時間 | 10508 時間 |
大容量のガスタービンの発電効率(送電端)を52%から57%に引き上げるために必要な技術開発数量として33件を達成する。
解決した累積技術数量 (目標:2020年度に33.0 件)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2018 | - 件 | 29 件 |
2019 | - 件 | 31 件 |
2020 | - 件 | 33 件 |
CO2回収型クローズドIGCC商用機の発電効率(送電端)42%の見通しを立てるために必要な課題項目として12件を達成する。
解決した累積課題項目 (目標:2020年度に12.0 件)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2018 | - 件 | 8 件 |
2019 | - 件 | 8 件 |
2020 | - 件 | 12 件 |
活動指標及び活動実績(アウトプット)
CO2分離・回収型IGCC実証試験設備建設の進捗(平成29年度から工事着工開始)(累積)
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2018 | 70 % | 62 % |
2019 | 95 % | 95 % |
2020 | 100 % | 100 % |
酸素吹IGCCの適用炭種数(単年度)
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2018 | 3 種 | 3 種 |
2019 | - 種 | - 種 |
2020 | - 種 | - 種 |
1700℃級ガスタービン実用化に関する論文の件数(累積)
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2018 | 29 件 | 29 件 |
2019 | 33 件 | 33 件 |
2020 | 38 件 | 38 件 |
CO2分離回収・有効利用技術開発に関する論文の件数(累積)
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2018 | 29 件 | 36 件 |
2019 | 40 件 | 47 件 |
2020 | 45 件 | 54 件 |
主要な支出先
年度 | 支出先 | 業務概要 | 支出額(百万円) |
---|---|---|---|
2020 | 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 | プロジェクトマネジメント業務 | 10,281 |
2020 | 大崎クールジェン株式会社 | CO2分離・回収型酸素吹IGCCの運用性実証 | 1,520 |
2020 | 三菱重工業株式会社 | 高効率ガスタービン開発のための要素技術開発および技術実証(1700℃級ガスタービン技術実証事業) | 1,365 |
2020 | 大崎クールジェン株式会社 | CO2分離・回収型IGFC実証 | 882 |
2020 | 三菱パワー株式会社 | 石炭火力の負荷変動対応技術開発(石炭火力発電システムの運用性向上技術開発) | 544 |
2020 | 公益財団法人地球環境産業技術研究機構 | 先進的二酸化炭素固体吸収材の石炭燃焼排ガス適用性研究 | 539 |
2020 | 三菱重工業株式会社 | CO2回収型次世代IGCC技術開発(パイロットレベルでのCO2ガス化特性検証のための改造等) | 492 |
2020 | 大崎クールジェン株式会社 | CO2分離・回収型酸素吹IGCC実証 | 270 |
2020 | 一般財団法人電力中央研究所 | CO2回収型クローズドIGCC要素技術開発(小型試験装置を使った運転条件の検討) | 253 |
2020 | 三菱パワー株式会社 | 高効率ガスタービン開発のための要素技術開発および技術実証(1700℃級ガスタービン技術実証事業) | 240 |
2020 | 次世代型膜モジュール技術研究組合 | 二酸化炭素分離膜モジュール実用化研究開発 | 220 |
2020 | 川崎重工業株式会社 | 先進的二酸化炭素固体吸収材の石炭燃焼排ガス適用性研究 | 217 |
2020 | 株式会社INPEX | CO2有効利用技術開発(メタネーション装置の設計製造) | 213 |
2020 | 川崎重工業株式会社 | カーボンリサイクルを志向した化成品選択合成技術の研究開発 | 195 |
2020 | 電源開発株式会社 | 燃料電池モジュールの石炭ガス適用性研究 | 189 |
2020 | 株式会社IHI | 微粉炭焚ボイラにおけるマルチバーナ対応アンモニア混焼技術の研究開発 | 164 |
2020 | 三菱重工業株式会社 | 石炭火力発電システムの運用性向上技術開発 | 146 |
2020 | 日立造船株式会社 | CO2有効利用技術開発(メタネーション装置の設計製造) | 138 |
2020 | 国立大学法人大阪大学 | 機動性に優れる広負荷帯高効率ガスタービン複合発電の要素研究 | 130 |
2020 | 鹿島建設株式会社 | CO2有効利用コンクリートの研究開発 | 116 |
2020 | 株式会社竹中工務店 | セメント系廃材を活用したCO2固定プロセス及び副産物の建設分野への利用技術の研究 | 115 |
2020 | 一般財団法人電力中央研究所 | CO2電解リバーシブル固体酸化物セルの開発 | 100 |
2020 | 学校法人東京理科大学 | 石炭火力の負荷変動対応技術開発(ボイラクリープ疲労損傷の高精度余寿命診断技術開発) | 91 |
2020 | 株式会社IHI | 液体アンモニア直接噴霧ガスタービンシステムの研究開発 | 79 |
2020 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | CO2有効利用技術の先導研究(CO2直接分解) | 75 |
2020 | 三菱パワー株式会社 | 機動性に優れる広負荷帯高効率ガスタービン複合発電の要素研究 | 62 |
2020 | 一般財団法人石油エネルギー技術センター | CO2からの液体燃料製造技術に関する開発シーズ発掘のための調査 | 56 |
2020 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | CO2有効利用技術開発(メタネーション装置の設計製造) | 50 |
2020 | 国立大学法人東海国立大学機構 | CO2有効利用技術開発(メタネーション装置の設計製造) | 47 |
2020 | 一般財団法人電力中央研究所 | 機動性に優れる広負荷帯高効率ガスタービン複合発電の要素研究 | 40 |
2020 | 学校法人東洋大学 | CO2有効利用コンクリートの研究開発 | 35 |
2020 | みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 | CO2からの液体燃料製造技術に関する開発シーズ発掘のための調査 | 33 |
2020 | 三菱重工業株式会社 | 機動性に優れる広負荷帯高効率ガスタービン複合発電の要素研究 | 30 |
2020 | 大阪瓦斯株式会社 | CO2有効利用技術の先導研究(CO2直接分解) | 29 |
2020 | 国立大学法人京都大学 | 機動性に優れる広負荷帯高効率ガスタービン複合発電の要素研究 | 24 |
2020 | 学校法人中部大学 | マイクロ波によるCO2吸収焼結体の研究開発(CO2-TriCOM) | 17 |
2020 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | カーボンリサイクルを志向した化成品選択合成技術の研究開発 | 15 |
2020 | 株式会社JERA | 微粉炭焚ボイラにおけるマルチバーナ対応アンモニア混焼技術の研究開発 | 14 |
2020 | 三井化学株式会社 | カーボンリサイクルを志向した化成品選択合成技術の研究開発 | 13 |
2020 | 国立大学法人東北大学 | 石炭火力発電システムの運用性向上技術開発 | 11 |
2020 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 | 機動性に優れる広負荷帯高効率ガスタービン複合発電の要素研究 | 10 |
2020 | Woodside Energy Australia Asia Holdings Pte Ltd | 微粉炭焚ボイラにおけるマルチバーナ対応アンモニア混焼技術の研究開発 | 10 |
2020 | 三菱重工業株式会社 | ガスタービン燃料電池複合発電技術開発 | 9 |
2020 | 丸紅株式会社 | 微粉炭焚ボイラにおけるマルチバーナ対応アンモニア混焼技術の研究開発 | 8 |
2020 | 国立大学法人東海国立大学機構 | 先進的二酸化炭素固体吸収材の石炭燃焼排ガス適用性研究 | 8 |
2020 | 株式会社東芝 | タービン発電設備次世代保守技術開発 | 8 |
2020 | 国立大学法人新潟大学 | CO2分離・回収型ポリジェネレーションシステム技術開発(ケミカルルーピング燃焼ポリジェネレーション技術開発) | 8 |
2020 | 国立大学法人東京大学 | 石炭火力発電システムの運用性向上技術開発 | 7 |
2020 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | CO2からの液体燃料製造技術に関する開発シーズ発掘のための調査 | 5 |
2020 | 出光興産株式会社 | CO2からの液体燃料製造技術に関する開発シーズ発掘のための調査 | 3 |